交通事故で40日の通院をしたときに慰謝料はどのくらい手に入るのか

交通事故に遭ってしまった被害者は加害者のドライバーに慰謝料を請求することができます。怪我をして病院に40日も通わなければならなかったときにはどのくらいの慰謝料が手に入るのでしょうか。交通事故で入院や通院が必要になったときの慰謝料の基本的な考え方理解した上で、具体的に請求できる金額を計算してみましょう。

「交通事故で被害者に火傷を負わせてしまった場合の慰謝料はどうなる?」


慰謝料は精神的な損害に対するもの

交通事故に関わる慰謝料には入院と通院に関連するもの、後遺症の発生に関するもの、死亡によるものの三種類に分けることができます。このうちで入通院慰謝料は交通事故の際に最も発生しやすい慰謝料となっているので簡単に計算できるようになっておくと役に立つでしょう。

その計算方法について学ぶ前に理解しておきたいのが入通院慰謝料の位置付けです。入通院慰謝料は入院や通院にかかった費用を補填するためのものではありません。入院したり、通院で手術をしたりすると莫大な費用がかかることもあります。

継続的な治療を遠くの病院で受けなければならないとなった場合には交通費もかなりかかってしまうでしょう。しかし、実際に治療にどれだけ費用がかかったかとは無関係に慰謝料は計算されるのです。入通院慰謝料は入院や通院をしなければならない状況になったことにより被った精神的な苦痛に対して支払われるものとして位置づけられています。

その算定基準として自賠責保険基準、任意保険基準、弁護士基準の三種類があり、それぞれの計算方法も同じではありません。自賠責保険基準は車に乗っている限りは加入しなければならない自賠責保険が設けている基準、任意保険基準はドライバーが希望に応じて加入している任意保険による基準、弁護士基準は裁判などの過去の事例に基づいて定められた基準です。

この三種類の基準でどのような金額になるのかを計算してみましょう。

自賠責保険基準の場合

自賠責保険はドライバーにとって最低限の保険内容になっているため、自賠責保険基準で計算すると最も低い慰謝料の金額になります。治療日数の合計または実治療日数の二倍のうちで大きい方に4,200円をかけた金額が慰謝料に相当するものになり、上限額は120万円です。

実治療日数に含まれるのは入院期間、通院した日数で、骨折などでギブスをはめていた期間もこのうちに含めます。40日間、通院や入院、あるいはギブスなどをつけて治療を継続していた場合には4,200円に40日の2倍をかけて33万6千円の慰謝料ということになります。

しかし、仮に40日の入通院をしていて実治療日数は40日だけれど、通院していなかった日も含めて病院にお世話になっていた日は60だった、あるいは90日だったという場合もあるでしょう。治療日数の合計が60日だった場合には実治療日数の40日の2倍の方が大きいので33万6千円の慰謝料になります。

一方、90日の治療日数だった場合にはこの方が大きくなるため、4,200円に90日をかけて37万8千円の慰謝料ということになるのです。

任意保険基準の場合

任意保険基準の場合には現在ではどの保険会社を利用しているかによって算定基準が異なっています。以前は業界水準が公開されて表になっていましたが、業界で統一する必要は特にないのは明白でしょう。そのため、保険会社ごとに規定を定めて算出するようになりました。

その算定基準が公開されていないので任意保険基準での計算をすることはできません。ただ、一般的には自賠責保険よりも手厚い内容の保険になっていることから、自賠責保険基準の慰謝料よりは高くなります。しかし、弁護士基準に比べると低めになるのが通例です。

弁護士基準の場合

弁護士基準の場合には通常の怪我の場合と、他覚所見がないむち打ち症のような軽傷の場合とで異なる基準表が設けられています。入院が何ヶ月か、通院が何ヶ月かという二つの観点から考えるのが特徴で、一ヶ月は30日という計算をする仕組みになっています。

その表を参照すると単純な場合には誰でも簡単に慰謝料がいくらになるかを見て取ることが可能です。例えば、通常の怪我の場合に入院が1ヶ月、通院が3ヶ月だった場合には表を横向きに見て入院が1月の列を探し、次に表を縦向きに見て通院が3月の段を探します。

その交差するところに記載されている115万円が慰謝料になるのです。40日間の通院だった場合には入院は0日、通院が1ヶ月と10日という形で考えます。入院が0日で通院が1ヶ月のときには28万円ですが、2ヶ月になると52万円です。

10日分については日割りで考える仕組みになっていて、2ヶ月の場合の52万円から1ヶ月の場合の28万円を引いた24万円を30で割り、10日をかけた分が10日分になります。つまり、40日分は28万円に8万円を足した36万円と計算できるのです。

むち打ち症などの場合にも同じようにして計算することができます。これが40日の入院と40日の通院だったとなるとかなり複雑です。この場合には通院を0日としてまず考え、入院分の慰謝料がいくらかを計算します。1ヶ月と10日分になるので、1月の場合の53万円に、2月の場合の101万円から53万円を引いた48万円の三分の一をかけた16万円を足した69万円が入院分です。

通院分については入院期間も加えた80日を基準として考え、通院期間の40日分を引き去るという考え方をします。つまり、2月分の52万円に、3月分の73万円から52万円を引いた21万円の三分の二を加えて66万円という80日分の金額をまず計算します。

そこから40日分に相当する36万円を引いて30万円が通院分とするのです。この二つを合わせると99万円が慰謝料になるのです。

実際に請求するときには補正をかけるのが普通

弁護士に依頼して慰謝料請求をすると基本的には弁護士基準で請求してもらうことができます。この際に単純に基準表から計算された金額を使って請求するわけではなく、実際にはどんな怪我をしたかに応じて加算したり減算したりすることも少なくありません。

後遺症は残らなかったけれど複雑骨折だったという場合には受ける苦痛も大きいので慰謝料を上乗せするのが通例です。一方、医者の診断としてはむち打ち症だけれど自覚症状としてもそれほど辛いことはなかったという場合には少し減額して請求することもあります。

長距離の通院が必要だった場合には苦痛も大きいので増額して請求するのが基本です。このように最終的には補正をかけた上で請求するのが普通です。